コラム

外国人労働者の受け入れ 採用後

ステップ① 外国人労働者の受け入れ準備

 特に外国人労働者が母国にいる場合は、日本までのフライトの手配、入国後の住居の確保をしましょう。また、外国人労働者を日本に呼ぶ場合は、最寄りの地方入国管理局に「在留資格認定証明書」の交付申請を行います。

ステップ② 入国後に日本で生活するための準備

・住民登録 ・給与振込みに必要な銀行口座の開設 ・外国語が通じる病院探し ・自動車免許の日本の免許への切り替え(日本で運転することが必要な場合) ・その他、水道、電気、ガス、インターネットの契約、ごみの出し方、交通ルール、携帯電話、郵便など生活に必要なもの

ステップ③ 労働者名簿・出勤簿・賃金台帳の整備

作成と保存が義務付けられている帳簿の整備をしましょう。 労働者名簿賃金台帳の様式は厚生労働省のホームページでダウンロードができます。

ステップ④ 労働保険・社会保険の加入

労災保険、雇用保険、健康保険、厚生年金に加入しましょう。それぞれの加入条件を確認し、労災保険・雇用保険・健康保険・厚生年金への加入手続きをしましょう。

社会保障協定を結んでいる外国人労働者の場合

社会保障協定は、母国の社会保障制度と日本の社会保障制度の二重負担を防止するために、一部の国との間で締結しています。さらに一部の国との間では、年金保険料が掛け捨てとならないように、日本での年金加入期間を母国の加入期間に通算して年金を受給できる制度になっています。 社会保障協定は、20カ国と協定が発効しています。(2019年10月現在) 厚生年金は、条件を満たしていれば加入することが義務となりますが、将来の受給金額が増えるだけでなく、病気や事故などで障害が残ったとき、死亡したときに年金を多くもらうことができます。

帰国する時に払った年金の一部がかえってくる脱退一時金

厚生年金保険への加入期間が6ヵ月以上の外国人労働者が帰国する場合、帰国後に脱退一時金の支給を請求することができます。 当事務所では、外国人の方が自分で申請するよりも多くの年金を受け取ることができるサービスもしております。

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ステップ⑤ 就業規則の作成と説明

日本人外国人合わせて従業員が10人以上になったら、就業規則の作成が必要です。外国人向けには英文就業規則を作成し、重要な項目についてはイラストを用いるなど工夫すると良いです。

ステップ⑥ 外国人労働者が最大限能力を発揮するためのなすべきこと

採用後は、外国人労働者が働きやすい環境や職場を整備することで、最大限能力を発揮するための5つのポイントがあります。

5つのポイント

  1. 健康診断
  2. 生活指導
  3. 安全衛生教育
  4. 労災防止のための日本語教育
  5. 労災防止のための標識や掲示

また、労働者が働きやすい環境の整備に伴い各種助成金を申請することも可能になります。

ステップ⑦ 給与計算

3つのポイント

  1. 扶養控除の対象の確認
  2. 租税条約を締結している国かどうかの確認
  3. 給与明細を英語にするのかどうかの確認

なお、居住者と非居住者により、給与所得に対する課税について取扱が異なります。

ステップ⑧ 外国人雇用状況の届出

在留資格が「外交」「公用」「特別永住者(在日韓国・朝鮮人等)」以外の方で、雇用保険の加入していない外国人労働者についてはハローワークに届出が必要です。

ステップ⑨ 雇用労務責任者の選任

外国人労働者が10人以上になったら、雇用労務責任者を選任しましょう。

まとめ

ステップ① 外国人労働者の受け入れ準備 ステップ② 入国後に日本で生活するための準備 ステップ③ 労働者名簿・出勤簿・賃金台帳の整備 ステップ④ 労働保険・社会保険の加入 ステップ⑤ 就業規則の作成と説明 ステップ⑥ 外国人労働者が最大限能力を発揮するためのなすべきこと ステップ⑦ 給与計算 ステップ⑧ 外国人雇用状況の届出 ステップ⑨ 雇用労務責任者の選任 以上、外国人の受け入れについて一般的な流れを解説しました。

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